髙橋一生

IoT、Big Data、そしてAI(定義は一定せず)は利益追求、権力行使などの動機から拡大してきたが、いまやそれらが急速に自己増殖しつつある。その意味で異次元に入りつつあるのであろう。それらが幅ひろく導入されている中国のような国もあれば、ガラパゴス状態になりつつある日本のような国が隣接している状態が現状である。 その結果、社会はフラット化し、ネットワーク化し、個人のエンパワーメントが顕著になりつつある。個人の力が異常に高くなる状況を最大限利用する人たちが出てくる一方、この社会からすっぽりと脱落する多くの人たちも出てくるという、新たな階級社会化が、フラット化の逆現象として顕在化してもくるのでもあろう。 個々の人間の感性、価値観(愚かさ、悪なども含め)などを含めたトータルな存在とロジックのみが肥大化していく社会の間の相克が先鋭化していくことになる。この緊張が社会の中核課題になるのは時間の問題であろう。